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のり日記

かけだし神経科学者の留学日記

渡独 49日目

こちらの国ではイースター休暇というものがあって、先週の金曜から今日までずっと休み。ずっと論文読んだり体力回復したり。一回くらいは更新しといた方がいいなと思い、何か書いてみる。

 

行動実験についていろいろ考えていたのだけれど、今日は恐怖条件づけ(フィアコン)について思うことを書く。

学生時代の先輩が、「フィアコンを考えた人は本当に天才。みんな当たり前のように使っているけどこの手法を思いついた人はすごすぎる。」と絶賛していた。

同意。たった一発の電流で学習を完了させて、しかもすくみ時間を測定することによって「記憶の度合いを定量」できる。こんな便利な行動試験は他にない。実際、LuthiやSusumu、知り合いだとJohannesの論文はフィアコンが多く、それを用いるに至る着想やそこから導く結論はエレガントだ。

だけど、僕はフィアコンが嫌い。ただ嫌いなだけ。

なぜなら、「ある遺伝子をKOしたらすくみ時間が25%から20%に低下した。だからこの遺伝子は記憶に必要である。」というような結論に(論理的ではない)違和感を持ってしまうからだ。25%、20%のすくみとは、記録時間が1分だとしたら止まっていた時間が15秒、12秒だったということ。これを記憶力の差だと結論を出すのが気持ち悪い。直感に反するから何か嫌だ。

だから、定量の指標をすくみ時間だけにするのではなく、ある閾値を設けて何匹中何匹がすくんだか、すくまなかったかというデータを追加で出すようにしたらよりよくなるのではないかとぼんやり思っている。そういう意味でも個々のデータをグラフ上に重ねてプロットするのは重要ですね。

ちなみにフィアコンを絶賛していた先輩も、自分でフィアコンをやろうとはしていなかった。何か思うところがあったのかもしれない。

 

 

 

45日目 ドイツの良いところと悪いところ 日常生活編

そろそろドイツと日本の違いが明確にわかってきた気がする。今日は1つずつ挙げてみようと思う。

まずは良いところから。

ペットボトルや缶をスーパーの機械に入れると一本につき25セント(0.25ユーロ)もらえる。つまり、飲み物を買う時に容器代も払っていて、それが還ってくるという仕組みだ。日本も昔はビールの空き瓶を酒屋さんに返却したらお金が還ってきていたよね。今もあるのかな。

だから、フランクフルトの街に空き缶やペットボトルが転がっていることは決してない。これは是非とも日本に真似してほしいシステムだ。

しかも今日、信じられないものを見つけた。とあるビールが500ccで29セントなの!つまり、缶をきちんと返却したら実質4セント。5円でビールが飲めるということです。早速飲んでみたところ、クオリティは決して低くはなく、ホップの苦味と香りがしっかりしていて、ちゃんとしたビール。素晴らしい。これは日本には導入しなくてよい。

 

次に悪いところ。

なんといっても郵便システムでしょう。日本が素晴らしすぎるのかもしれないけど、それにしてもひどい。悪い部分を列挙してみる。

1. 配達員の気分によっては配達されない、重い荷物の場合運ぶのが面倒だから家にいるのに不在票を入れられたりする。

2.国際荷物(特に船便)が配達されずに日本に送り返されることがある。しかも荷物の往復代を追加で2万円以上請求される。

3.不在票をポストに入れる代わりに隣人に荷物を預けることがある。これは常識らしい。

今日、僕は3を味わった。船便の不在票が入っていて、よく見ると「シュレーダーさんに預けました」と書いてある。オートロックなので、アパートの玄関でインターホンを押すと、遠くからおばさんが叫ぶ声がする。声の方へ階段を上っていくと、アパート最上階の奥の部屋に車いすのおばあさんが。しかもすごく不機嫌そう。

「Haben Sie meine pakete?」と聞くと、ものすごい早さのドイツ語でまくしたてられた。何一つわからない。いや、「ツヴァイ」だけ聞こえた。何が二回なんだろうか。で、よく見ると扉の前に大きな荷物が置いてあり、これこれ!というとまたマシンガンジャーマン(いま命名した)。とりあえず満面の笑みで「フィーレンダンク!!」というと、勝手にしなさいという感じで部屋に戻っていった。これはあんまり大きな声で言うべきではないけどこっちの国のお年寄りは外国人にめっちゃ厳しい。一人を除いてみんな蔑むように見てくる。いや、日本でも〇っきーあたりにはひどく嫌われてたし変わらないか。撤回。

話を戻すと、これがドイツの郵便です。先が思いやられる。でも、昨日日本の学会のニュースレターがポストに入っていた時は少し感動した(笑)

 

今日はここまで。研究に役立つ記事をまだ一個も書いていない。

 

渡独 40日目 ロレンツ

Felasaの後ロレンツとドイツ居酒屋と日本食屋をはしごしたんだけど、前半はMalenaというドイツ人の女の人がいた。ロレンツと相思相愛っぽかったので、帰り道にいけるぞ!いけるぞ!押せ押せー!と応援していた。

家に帰ったらロレンツからメッセージが入って、「きょうは楽しかった!いっぱい酔っ払って千鳥足だよ;)きみはラーメン食べ逃したね、満腹だぜ!酒も最高だった」と言われ、「おれもだ、家にたどり着けなかったら拾いにいくよ」と普通に返事をした。ロレンツはなんていいやつなんだって思いながら。

 

昨日、その僕のメッセージにさらに返信が来た。「そう言ってくれて嬉しいよ!君が迎えにくる未来を楽しみにしている。なんて幸せなんだ:)」と。

んん?これは何か危ない気配がするぞ?と思って昨日、今日と距離を置いていたのだけど、今彼からメッセージが来てようやくわかった。

 

「Malena, 今から飲まない?他の人もいるよ!最高の週末にしよう」

( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)パーン

 

ゲイじゃなくてよかった。まじで安心した。で、

「Hey, Lorenz! It's me!! おれ!!」と返したら、気が動転したロレンツから電話がかかってきて僕の返し方に問題があるとか色々言われたけど、もうここから先は醜い泥試合だから書かなくていいや、終了。

今週も頑張った。まだノーデータ。

渡独 38日目 FELASA

前回書いた記事が消えてる…。研究とフェローシップの話を詳しく書いたんだけどな。まぁいいや。


昨日、一昨日はFELASA講習というものを受けてきた。日本語でいうと動物実験講習です。

知らない大学で朝8時から夕方6時まで集中講義があって、2日目の夕方にテストがあり、それに合格したら晴れて動物実験を行えるようになる。

まさかここまで厳格なものとは思わなかったので、もうへとへと。しかも全部英語だから、想像を絶する疲れだった。でも真面目に聞いたのでかなり勉強になった。

せっかくなのでFELASAコースの発見を数個だけ書いておく。

1.こっちでは「Good reason」がない限り動物を殺してはならない。家にネズミが出てそれを殺したら違法で、逮捕または罰金らしい。でも理由をこじつければ何とかなるとかならないとか。

2.それと一緒で、釣りもライセンスが必要。許可なく釣りをしたら逮捕されるらしい。びっくり。

3.エビだけは実験用に何匹購入しようが報告の義務なし。ただし使った数は報告の必要あり。変なの。

4.トランスジェニックマウスの作り方とか、ゲノム編集技術とか、その原理まで含めて普通に試験問題で出てきた。聞いてないと本当に落とされる。

5.日本と韓国は動物慰霊祭を行っている、と倫理の先生が言ったらドイツ人の品のない女たちがケラケラ笑っていた。そんなにおかしいか?

6.この人たち、動物を殺す方法の時にもずっと笑ってて怖かった。えー、これ使ったら一瞬で殺せるの!?ウケるーみたいな発言を平気でする。一緒に働くのは無理。

 

…振り返るとおれ何も学んでないな。


ちなみに講義中にロレンツの新論文がPNASにpublishされていた。Ph.DでPNAS 1st 2報とNature共著1報って、十分化け物だろう。彼と一緒に盛り上げていきたい。

 

 

 

 

渡独 32日目 twitter

僕はtwitterを非公開にしている。大した内容を書いてないし、求めてもいないのにいきなり批判されても嫌だし。それで、面白そうなことをつぶやいている人の公開アカウントをフォローするだけにしている。

ただそれだけなのに、今までにすでに3人にブロックされた。全員日本人研究者(うち2人はPI)。

公開していたら誰もが見ることができるはずなのに、非公開アカウントからのフォローはブロックするというのは一体どういうロジックなんだろう。すでにn=3だからきっと何か考えがあると思うのだけれど、自分にはこの人たちの考えがわからない。

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1分ほど考えてみた。彼らに質問をしたら、「ただ単に何となく気持ち悪かったから」という返事が返ってくるのではないかと予想した。

ということで今度、気持ち悪さを減らすために、女の子か可愛い動物をトップ画にして、彼らをフォローしてみようと思う。そのままにされるか、フォローバックされるのではないかと仮説を立てている。

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その後また数分考えてみたけど、twitterを見ることをやめればいいだけのことに気付いた。誰かの何気ない一言で一日中暗い気持ちにさせることは結構多いし、そもそもtwitterから有益な情報を得たことなんてほとんどない。facebookだってほとんど見てないし、ない方が時間をより有意義に使えるよね。

 

JKみたいなブログでした。きゃぴ。

 

 

 

渡独30日目 物価

決してブログをやめたわけではなく、自分を戒めていました。夜こそ英語orドイツ語漬けにならないとだめなんじゃないかと思って。しかし今日は渡独1か月祝いで酔っ払っているので更新します。一人でワイン1本空けたのは初めてだぜ。

書きたいことが多すぎるけど、今飲んでいるのでせっかくなのでお酒の話から。

こっちはお酒がとても安い。ビールは500mlで0.3€(40円くらい?)からあるし、今飲んでいるスパークリングワインもたったの3€。日本の十分の一くらいか?夢の国です。お酒だけでなく、スーパーで買えるものは何でも安い。じゃがいもや玉ねぎはは2kgで50セントだし、果物も2€出せば大体何でも買える。異常。

だが、外食をした瞬間に一気に跳ね上がる。大したものを食べていなくても40€はかかるからびっくりした。公共交通機関の値段も高い。日本の倍くらい。一番ひどいのは研究所のカフェテリアで、ただのパスタなのに8,9€は当たり前。しかもまずい。本当にむかつく。だからいつも隣のゲーテ大学に忍び込んで学食で食べている。そしたら5€でそこそこのクオリティのものが食べられる。

つまり、所得が少なくても生きていくことができる国だけれど、ちょっとでも贅沢をしようものなら遠慮なく搾り取りますよ、というスタイルだと受け取った。

 

ちなみに今まで経験した学食、社食を満足順に並べてみると、

MPI<ゲーテ大学<理研名市大≒東大<<...<越えられない壁<...<アス〇ラス製薬

ですね。この順番は絶対に変わらない。企業の社食はすごかった。昼から真鯛のポワレを食べれるとは思わないでしょ普通。しかも目の前で作ってくれる。そんなレベルのものが毎日500円以下で食べられる。素晴らしいけど冷静に考えるとおかしな会社です。

実は名市大の食堂も負けてはいなくて、おばちゃんと仲良くなるとちょっとおまけしてもらえたりしました。ああいうアットホームさも重要な要素ですよね。友達はライスSSの特盛などというふざけた注文をして実際に通(とお)っていました。だからMーLくらいの量。反則だろ。

 

まだ書きたいのだけれど眠くなってきたので次回、ドイツに海外学振で行くメリットとMPIの素晴らしさについて書きます。ああ、イントロの一段落目でsubmitしてしまう気分。

 

渡独18日目 特記事項なし

今日はずっと実験見学をしていた。10時間ほぼ立ちっぱなしだったから身体も疲れた。足つぼマッサージに行きたくて仕方がない。

 

ようやく(といってもまだ二週間だが)ラボメイトと打ち解けてきた気がする。みんなわりと話しかけてくれるようになって嬉しい。

ロレンツ(同期の方)とテーマについて話したのだが、彼がとても面白いクエスチョンを思いついて準備していることがわかった。線虫の分子生物学したやったことないはずなのに、なんでこんな玄人向けなゴリゴリの電気生理に興味を持ったのだろう。いつかどこかで自分のテーマと交錯する気がする。負けられないぜ。

しかしまだmy rigが立ち上がらない。専門の部署に顕微鏡のサンプルチャンバーを依頼したのだけれど返事が来ない。明日には連絡が来ますように。